介護職の方はロコモを理解することが大切

骨や関節、筋肉は体を動かすために必要な運動器と呼ばれています。その運動器の働きが低下してきた状態が、ロコモティブシンドローム(運動器障害)で、その通称がロコモです。介護を必要としている方の運動機能が低下すると、介護する側の負担も大きくなります。高齢者の方が自分で動き回ったり歩いたりできる状態を少しでも長く維持するために、介護の現場ではトレーニングなどロコモを防ぐための対策が必要です。

ではロコモを防ぐために、どのようなトレーニングが行われているのでしょうか。実際に行われているトレーニングは、個々の運動能力やロコモの状態によって異なります。介護職の方だけではなく、主治医とも相談しながら、状況に合わせて対処することが大切です。ロコモは介護職の方だけではなく、主治医や介護される側の本人も含めて、連携して対処していく必要があると押さえておきましょう。ウォーキングやスクワットなど簡単なトレーニングから行うことになりますが、一番大切なのは継続して実施することです。継続は周囲の協力が必要なことも多いので、介護職の方がしっかりとサポートを行うことが大切です。

またロコモを防ぐことで、健康寿命を延ばすことも可能です。健康に関する問題が原因で日常生活を制限せずに送れる期間を指健康寿命といいます。長生きしたとしても、寝たきりの期間が長いと健康寿命は短くなります。そして適度なトレーニングでロコモ対策を行って、少しでも健康寿命を延ばせるようにしましょう。